z# マイクロビット (micro:bit) v2 磁気センサーの基本
本ドキュメントは、初めてmicro:bitの磁気センサーを利用する際に必要な機材や事前準備、動作イメージを端末の画面上で確認できるシミュレーター、プログラムサンプル等を記載しています。また、中上級者向けの製品詳細仕様情報も確認できます。
# 1. 本ドキュメントの目的
- micro:bit(マイクロビット)の磁気センサーの仕様の把握
- micro:bit(マイクロビット)の磁気センサーに関するプログラミング方法の基本の把握
# 2. 製品の詳細仕様
# 磁気センサー(Compass)の詳細仕様
micro:bit(マイクロビット)のモーションセンサー(Motion sensor)には、加速度センサーと磁気センサーが備え付けられています。
内部では、オンボード加速度センサーを使用して、コンパス読み取り値に変換します。
磁気センサーは使用前にキャリブレーション(較正)する必要があります。必要と判断された場合、キャリブレーションプロセスはランタイムソフトウェアによって自動的に開始され、LEDディスプレイに「TILT TO FILL SCREEN」と表示されます。
micro:bit本体を傾けながら角度を調整することで、LEDディスプレイのすべてのドットを点灯させると、キャリブレーションが終了です。
※ 文字「TILT TO FILL SCREEN」が画面上をスクロールしている間、キャリブレーションルーチンはバックグラウンドで実行されるため、スクロールが終了する前に傾斜を開始することができます。これにより、少し早くキャリブレーションを終了させることができます。
磁気センサーで取得できる値は、北を基点として時計回りに、0~359です。各方向の値は以下の通りです。
- 北:0
- 東:90
- 南:180
- 西:270
※ 準備ができていない場合は、-1003を返します。
参考情報
高い精度を得るためには、磁気センサーを実際に使用する場所でキャリブレーションを行うようにしてください。 また、利用する各種デバイスも実際の利用時と同環境で行ってください。
磁気センサーは磁場に敏感であるため、micro:bitを金属製の物体に取り付けたり、金属製のテーブルに置いたりしないでください。
micro:bit(マイクロビット)現行v2と以前のv1.5両バージョンの仕様は以下です。
項目 | v2 | v1.5 |
---|---|---|
モデル | LSM303AGR (opens new window) | LSM303GR (opens new window) |
特徴 | 3つの磁場と3つの加速軸 , 2/4/8/16g の範囲 | 3つの磁場と3つの加速軸 , 2/4/8/16g の範囲 |
分解能 | 8/10/12 bits | 8/10/12 bits |
オンボード ジェスチャー | ‘自然落下’ | ‘自然落下’ |
その他 ジェスチャー | その他のジェスチャーは、ランタイムのソフトウェアアルゴリズムによって実装されます。 | その他のジェスチャーは、ランタイムのソフトウェアアルゴリズムによって実装されます。 |
# 3. 必要な機材
# PC利用時に必要な機材
No. | 名称 | 個数 | HW/SW | 用途 | 補足 |
---|---|---|---|---|---|
01 | micro:bit(v2)本体 | 1 | HW | プログラミング・操作用 | - |
02 | micro:bit用 ケース | 1 | HW | micro:bit保護 | - |
03 | micro:bit用 USBケーブル | 1 | HW | PCとの接続 | - |
04 | micro:bit用 電池ボックス | 1 | HW | micro:bitへの電源供給 | 単4型電池 ✖️2 タイプを想定 |
05 | 単4型乾電池 | 2 | HW | micro:bitへの電源供給 | - |
06 | Chromebook、MacOS、WindowsのPC | 1 | HW | MakeCode操作用 | - |
07 | Google Chrome | 1 | SW | MakeCodeアクセス用 | - |
08 | USB変換アダプタ | 1 | HW | PC接続用 | PCのUSBポートがType-Cのみの場合、TypeC ⇄ TypeA変換アダプタが必要 |
# タブレット・スマートフォン利用時に必要な機材
No. | 名称 | 個数 | HW/SW | 用途 | 補足 |
---|---|---|---|---|---|
01 | micro:bit(v2)本体 | 1 | HW | プログラミング・操作用 | - |
02 | micro:bit用 ケース | 1 | HW | micro:bit保護 | - |
03 | micro:bit用 電池ボックス | 1 | HW | micro:bitへの電源供給 | 単4型電池 ✖️2 タイプを想定 |
04 | 単4型乾電池 | 2 | HW | micro:bitへの電源供給 | - |
05 | タブレット・スマートフォン | 1 | HW | micro:bitアプリ操作用 | - |
06 | micro:bit アプリ | 1 | SW | micro:bitアプリ操作用 | - |
※ HW:ハードウェア、SW:ソフトウェア
※ Google Chromeは、Google社が提供しているブラウザ。ダウンロードはGoogle Chromeの公式ウェブページ (opens new window)で可能です。Chromebookでは、標準でインストールされています。
※ MakeCodeは、MicroSoft社が提供しているmicro:bitプログラミングできるオンラインソフトウェアです。詳細は「micro:bitのプログラミングで利用するソフトウェア」をご参照ください。
参考:micro:bitは、イフティニー ストアでお買い求めいただけます
当社はmicro:bitの公認正規販売店です。国内のmicro:bit利用推進を行っております。
micro:bit専門ストア「イフティニー ストア(iftiny store)」 (opens new window)にて、各種micro:bit関連製品の販売をしております。
# 4. 概要と所用時間
実施項目 | 概要 | 所用時間 |
---|---|---|
事前準備 | 事前に必要な準備と確認 | 5分 |
プログラミング | 用意されている表示ブロックを使ってプログラミングし、micro:bitに動作させる | 10分 |
利用後 | プログラミング完了後の作業 | 3分 |
合計時間 | ー | 18分 |
# 5. 事前準備
注意事項
操作する前に「micro:bitの扱い方と注意事項」をご覧ください。
参考情報
初めてmicro:bitを利用する方は、事前に以下のドキュメントをご覧ください。
- Mac PCをご利用の方は、「micro:bitの利用方法(MacOS)」をご覧ください。
- Windows PCをご利用の方は、「micro:bitの利用方法(Windows)」をご覧ください。
- タブレット・スマートフォンをご利用の方は、「micro:bitの利用方法(iOS,Android)」をご覧ください。
micro:bit(マイクロビット)、電池ボックス、USBケーブルの準備
PCの場合、PCとブラウザを起動し、MakeCodeでプログラミングできる状態に準備
タブレット・スマートフォンの場合、アプリを起動し、プログラミングできる状態に準備
# 6. プログラミング
# 実現したいこと
電子コンパスのイメージで、micro:bit(マイクロビット)が向いている方向をLEDディスプレイに表示します。
- micro:bit(マイクロビット)の向きによって、 E、S、W、N が表示されます。
- N:北
- E:東
- W:南
- E:西
# プログラミングのサンプル
以下は、上記プログラミング実施結果のサンプルです。
※ 以下を利用して、直接ご使用のmicro:bitにダウンロード(書き込み)することもできます。
また、ご自分のMakecodeに保存することもできます。
# MakeCode ブロック
# MakeCode pythonコード
degrees = 0
def on_forever():
global degrees
degrees = input.compass_heading()
if degrees < 45:
basic.show_string("N")
elif degrees < 135:
basic.show_string("E")
elif degrees < 225:
basic.show_string("S")
elif degrees < 315:
basic.show_string("W")
else:
basic.show_string("N")
basic.forever(on_forever)
# 7. 利用後
# PCとmicro:bitの接続解除
PCをご利用の場合、この段階では、micro:bitは外部ストレージとして認識し、PCとmicro:bitが接続されたままの状態です。このままPCから取り外すとデータ破損等のリスクがあります。そのため、取り外す前に、接続を解除する必要があります。
OSごと、以下の手順にて、PCとmicro:bitの外部ストレージ接続の解除を行います。
Chromebookの場合:ファイルのマークをクリックした後、「MICROBIT」右の「停止マーク」をクリックし、PCとmicro:bitの接続を切断します。安全に接続解除ができたら、USBケーブルを取り外します。
Macの場合:Finderを起動した後、「場所」の「MICROBIT」右の「停止マーク」をクリックし、PCとmicro:bitの接続を切断します。安全に接続解除ができたら、USBケーブルを取り外します。
- スマートフォンとタブレットの接続はBluetoothで行うため、上記のような外部ストレージ接続の解除を行う必要がありません。
# その他作業
電池ボックスの電源スイッチがOFFになっていることを確認し、電池を取り出します。
micro:bit(マイクロビット)、電池ボックス、USBケーブルを収納バッグに収納します。
必要に応じて、ブラウザの終了(PCの場合)、アプリの終了(タブレット・スマートフォン)、や端末のシャットダウンを実施します。