# マイクロビット(micro:bit) v2のBluetooth通信について




本ドキュメントは、初めてmicro:bitの無線通信を利用する際に必要な機材や事前準備、動作イメージを端末の画面上で確認できるシミュレーター、プログラムサンプル等を記載しています。また、中上級者向けの製品詳細仕様情報も確認できます。





# 1. 本ドキュメントの目的


  • micro:bit(マイクロビット)のBluetooth通信の仕様の把握
  • micro:bit(マイクロビット)のBluetooth通信に関するプログラミング方法の基本の把握





# 2. 製品の詳細仕様


# 2.1. Bluetooth通信(Bluetooth Wireless Communication)の詳細仕様


Bluetooth通信(Bluetooth Wireless Communication)のハードウェア

micro:bit(マイクロビット)は、オンボードの2.4GHzトランシーバーが内蔵されており、Bluetoothもそれによって機能します。
Bluetoothを利用して、スマートフォンやタブレットなどのさまざまなBluetoothデバイスと通信できます。
また、MakeCodeで「拡張機能」よりBLE(Bluetooth Low Energy)の機能を拡張することができます。 V2はV1より、RAMが大幅増強されており(16KBから128KBに増加)、BLEもより利用しやすくなりました。 ※ Bluetooth拡張機能を利用すると、micro:bit間無線通信が利用できなくなります。


Bluetooth通信の詳細仕様は以下です。

  • 加速度計サービス、ボタンサービス、入出力端子サービス、LEDサービス、温度計サービス、磁力計サービスについて、  スマートフォンやタブレットのアプリを使えば、簡単にmicro:bitのモニターリングができるようになります  ※ アプリの画面で、micro:bitの今の状況(温度や、加速度計等の数値)をリアルタイムで確認ができます。

  • Eddystone-UIDに準拠したビーコンで、データを発信することができます

  • Eddystone-URLに準拠したビーコンで、データを発信することができます

  • UARTをBluetoothで無線化して、シリアルインタフェースを使用し、micro:bitとBluetoothで接続されたデバイスの間で、通信(文字を送るなど)ができます




micro:bit(マイクロビット)のバージョンv2とv1.5の無線通信の仕様は以下です。

項目 v2 v1.5
スタック Bluetooth 5.1 with Bluetooth Low Energy(BLE) Bluetooth 4.1 with Bluetooth low energy
バンド 2.4GHz ISM (Industrial, Scientific and Medical) 2.4GHz..2.41GHz 2.4GHz ISM (Industrial, Scientific and Medical) 2.4GHz..2.41GHz
チャンネル 50 2MHz channels, only 40 used (0 to 39), 3 advertising channels (37,38,39) 50 2MHz channels, only 40 used (0 to 39), 3 advertising channels (37,38,39)
感度 -93dBm in Bluetooth low energy mode -93dBm in Bluetooth low energy mode
電波強度 -40dBm to 4dBm -20dBM to 4dBm in 4 dB steps
Role GAP Peripheral & GAP Central (opens new window) GAP Peripheral (opens new window)
Congestion avoidance Adaptive Frequency Hopping Adaptive Frequency Hopping
プロファイル BBC micro:bit profile (opens new window) BBC micro:bit profile (opens new window)
より詳しい情報 BBC micro:bit profile (opens new window) BBC micro:bit profile (opens new window)






# 3. 必要な機材


# 3.1. PC利用時に必要な機材

No. 名称 個数 HW/SW 用途 補足
01 マイクロビット セレクト ベースキット (opens new window)
または、
マイクロビット ベーシック (opens new window)
1 HW micro:bit本体、micro:bit保護ケース、micro:bit用電池ボックス、マルチUSBケーブル HW
02 単4型乾電池 2 HW micro:bitへの電源供給
03 Chromebook、MacOS、WindowsのPC 1 HW MakeCode操作用
04 Google Chrome 1 SW MakeCodeアクセス用
05 タブレット・スマートフォン 1 HW ビーコン受信確認用
06 BLE Scanner アプリ 1 SW ビーコン受信確認用



# 3.2. タブレット・スマートフォン利用時に必要な機材

No. 名称 個数 HW/SW 用途 補足
01 マイクロビット セレクト ベースキット (opens new window)
または、
マイクロビット ベーシック (opens new window)
1 HW micro:bit本体、micro:bit保護ケース、micro:bit用電池ボックス、マルチUSBケーブル HW
02 単4型乾電池 2 HW micro:bitへの電源供給
03 タブレット・スマートフォン 1 HW micro:bitアプリ操作用
04 micro:bit アプリ 1 SW micro:bitプログラミング用
05 BLE Scanner アプリ 1 SW ビーコン受信確認用

※ HW:ハードウェア、SW:ソフトウェア
※ Google Chromeは、Google社が提供しているブラウザ。ダウンロードはGoogle Chromeの公式ウェブページ (opens new window)で可能です。Chromebookでは、標準でインストールされています。
※ MakeCodeは、MicroSoft社が提供しているmicro:bitプログラミングできるオンラインソフトウェアです。詳細は「micro:bitのプログラミングで利用するソフトウェア」をご参照ください。
※ BLE Scanner アプリは、スマートデバイスでインストールする必要があります。また、サードパーティ製品につき、ご利用はご自分の責任で行ってください。




参考:micro:bitは、イフティニー ストアでお買い求めいただけます



当社はmicro:bitの公認正規販売店です。国内のmicro:bit利用推進を行っております。

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micro:bit専門ストア (opens new window)







# 4. 概要と所用時間


実施項目 概要 所用時間
事前準備 事前に必要な準備と確認 5分
プログラミング 用意されている表示ブロックを使ってプログラミングし、micro:bitに動作させる 10分
利用後 プログラミング完了後の作業 3分
合計時間 18分






# 5. 事前準備


注意事項

操作する前に「micro:bitの扱い方と注意事項」をご覧ください。

参考情報


初めてmicro:bitを利用する方は、事前に以下のドキュメントをご覧ください。


  • micro:bit(マイクロビット)、電池ボックス、USBケーブルの準備

  • PCの場合、PCとブラウザを起動し、MakeCodeでプログラミングできる状態に準備
    タブレット・スマートフォンの場合、アプリを起動し、プログラミングできる状態に準備







# 6. プログラミング




# 6.1. 実現したいこと


ビーコン機能を使って、自社URLを近くにいる人に発信します。

  • Eddystone-URLに準拠したビーコンで、URLを発信し続けます


※ micro:bit本体のLEDディスプレイ等に変化が一切ありません。


# 6.2. プログラミングのサンプル

以下は、上記プログラミング実施結果のサンプルです。
 ※ 以下を利用して、直接ご使用のmicro:bitにダウンロード(書き込み)することもできます。
  また、ご自分のMakecodeに保存することもできます。


# 6.2.1. MakeCode ブロック



# 6.2.2. MakeCode pythonコード


def on_forever():
    bluetooth.advertise_url("https://www.iftiny.com/", 7, False)
basic.forever(on_forever)






# 7. 利用後


# 7.1. マイクロビット(micro:bit)の接続解除について


# 7.1.1. USBケーブル接続の場合(Windows、Mac、Chromebook)

  • PCやChromebookとUSBケーブルを使って接続しご利用の場合、MakeCodeを使った直後の段階では、ブラウザーがmicro:bitと接続(WebUSB)しており、また、PCやChromebookのOSでは、micro:bitを外部ストレージとして認識し、接続されたままの状態です。
    このままPCやChromebookからUSBケーブルを取り外すとデータの破損や次回接続時のトラブルに繋がる恐れがあります。
    また、学校など、不確定多数のmicro:bitを同じ端末に接続する場合、過去の接続情報を残ったままで新規接続が増えるため、高い確率でトラブルが起きることがあります。
    そのため、取り外す前に、安全に接続を解除する必要があります。

    下記該当する手順にて、ご利用されているブラウザーでMakeCodeエディターのWebUSB接続を切断した後、PC及びChromebookのOSレベルでmicro:bitの接続解除を行ってください。

# 7.1.2. Blutooth接続の場合(iOS、Android)

  • Bluetooth接続で接続し、スマートデバイスをご利用の場合、micro:bitアプリを使った直後の段階では、micro:bitとスマートデバイスはBlutoothで接続された状態です。
    このまま放置すると次回の接続トラブルに繋がる恐れがあります。

    そのため、下記該当する手順にて、micro:bitアプリにて安全に接続解除を行ってください。



# 7.2. マイクロビット(micro:bit)接続の解除方法


# 7.2.1. USBケーブル接続の場合の接続解除方法(Windows、Mac、Chromebook)


# 7.2.1.1. WindowsのPCでの接続解除方法

  • MakeCodeとmicro:bitの接続(WebUSB)の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-windows-01 Chromeブラウザアドレスバーの鍵マークをクリックし、「BBC micro:bit CMSIS-DAP」の右の「✖️」をクリックすることで、ブラウザとデバイスのWebUSB接続を切断させます。 ※ 「更新後の設定をこのサイトに適用するには、このページを再読み込みしてください。」と表示された場合、「再読み込み」ボタンをクリックしてください。

※ 画像のプロジェクト名やブロック(プログラミングコード)の内容は、上記手順と異なる部分があります。無視してください。

  • Windows OSとmicro:bitの接続(USB)の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-windows-01 ここからは、PCとmicro:bitの接続を安全に切断するための操作を行う。デスクトップの「PC」アイコンをクリックし、「エクスプローラー」を起動する。 左側のメニューより「MICROBIT」が接続されたことを確認し、それをクリックすると、現在micro:bit内に保存されているファイルが表示される。
02 after-use-windows-01 左側のメニューより「MICROBIT」を右クリックすると、メニューが表示される。「取り出し」を左クリックし、PCとmicro:bitの接続を切断。
03 after-use-windows-01 「ハードウェアの取り外し」ポップアップが表示される。 「'MICROBOIT'はコンピューターから安全に取り外すことができます。」と表示されるため、これより、USBケーブルをPCから取り外すことが可能となった。
04 PCとmicro:bit接続用USBケーブルを取り外す。 接続切断作業が完了。


# 7.2.1.2. MacOSのPCでの接続解除方法

  • MakeCodeとmicro:bit接続(WebUSB)の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-mac-01 Chromeブラウザアドレスバーの鍵マークをクリックし、「BBC micro:bit CMSIS-DAP」の右の「✖️」をクリックし、ブラウザとデバイスのWebUSB接続を切断させることができる。 ※ 同じPCで今後も使うことがある場合、この操作を行う必要がありません。

  • MacOSとmicro:bit接続(USB)の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-mac-02 ここからは、PCとmicro:bitの接続を安全に切断するための操作を行う。Finderを起動し、「場所」の「MICROBIT」右の「停止マーク」をクリックし、PCとmicro:bitの接続を切断。 「場所」のMICROBITの表記が消えることを確認。
02 PCとmicro:bit接続用USBケーブルを取り外す。 接続切断作業が完了。


# 7.2.1.3. Chromebookでの接続解除方法

  • MakeCodeとmicro:bit接続(WebUSB)の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-chromebook-01 Chromeブラウザアドレスバーの鍵マークをクリックし、「BBC micro:bit CMSIS-DAP」の右の「✖️」をクリックし、ブラウザとデバイスのWebUSB接続を切断させることができる。 ※ 「更新後の設定をこのサイトに適用するには、このページを再読み込みしてください。」と表示された場合、「再読み込み」ボタンをクリックしてください。

※ 画像のプロジェクト名やブロック(プログラミングコード)の内容は、上記手順と異なる部分があります。無視してください。

  • Chromebookとmicro:bit接続(USB)の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-chromebook-03 ここからは、Chromebookとmicro:bitの接続を安全に切断するための操作を行う。「ファイル」アイコンをクリックし、ファイル管理画面を起動する。 ファイルのウィンドウが表示されます。
02 after-use-chromebook-04 MICROBITのドライブが接続中であることを確認。
03 after-use-chromebook-05 を起「MICROBIT」右の「停止マーク」をクリックし、Chromebookとmicro:bitの接続を切断。
04 after-use-chromebook-06 MICROBITの表記が消えることを確認。
05 Chromebookとmicro:biから接続用USBケーブルを取り外す。 作業完了。



# 7.2.2. Bluetooth接続の場合の接続解除方法(iOS、Android)

# 7.2.2.1. iOSでの接続解除方法

  • micro:bitアプリとmicro:bit接続の切断
No. 画像                                     手順 確認
01 after-use-ios-01 micro:bitアプリのTOP画面で「micro:bitを選ぶ」をタップする。 「micro:bitを選ぶ」画面が表示される。
02 after-use-ios-02 一覧から接続を解除するmicro:bitを選択し、ダストボックスアイコンをタップする。
03 after-use-ios-03 「Remove this micro:bit?」と表示されるので「Remove」をタップする。
04 after-use-ios-04 「現在選択されているmicro:bit」に「何も選択されていません」と表示される。これでmicro:bitアプリに保存されている接続情報が削除される。


  • iOSとmicro:bit接続の切断
No. 画像                                     手順 確認
05 iOS「設定」アイコンをタップし、設定画面の「Bluetooth」を選択する。 現在iOSでBluetoothの接続情報を保持しているデバイスの一覧が表示される。
05 after-use-ios-05 該当micro:bitの右横にある「i」をタップする。 デバイスの登録解除メニューが表示される。
06 after-use-ios-06 「このデバイスの登録を削除」をタップすると、画面下に赤字で「このデバイスの登録を削除」が表示されるのでそれをもう一度タップする。 デバイスの登録削除処理が実行される。
07 after-use-ios-07 該当micro:bitの接続情報が削除されると、Bluetooth接続デバイス一覧から該当micro:bitの表示が消える。


# 7.2.2.2. Androidでの接続解除方法

上記iOSと同じ操作の流れとなります。上記iOSの手順をご参考ください。


# 7.3. その他作業

  • 電池ボックスの電源スイッチがOFFになっていることを確認し、電池を取り出します。

  • micro:bit(マイクロビット)、電池ボックス、USBケーブルを収納ケースに収納します。

  • 必要に応じて、ブラウザの終了(PCの場合)、アプリの終了(タブレット・スマートフォン)、や端末のシャットダウンを実施します。




Last Updated: 10/5/2023, 9:36:44 AM